< 高校入試までの流れ >
(1) 情報収集  興味がないと思う学校も含め、まずはいろいろな学校の情報を集める→高校見学
(2) こだわり発見  集めた情報を元に自分の重視するポイント(実績、コース、校風、入試制度等)を整理する
(3) 絞り込み  気になる学校を絞り込む(志望校・併願校)
(4) 内申・学力向上  自分の内申・学力と、志望校をすり合わせる(内申・定期テストの目標設定)
(5) 三者面談  11月下旬~12月上旬:中学校の三者面談(2学期内申決定)→志望校決定
 12月中旬以降に、中学校の先生と私立高校の先生の間で【入試相談】
(6) 最終調整  出願(私推:1月中旬、私般:2月上旬、都推:1/24、都般:2/7)までに最終調整
(1) 情報収集 
書籍、インターネット、知り合いの評判の他、10月までに必ず高校見学に行きましょう。
「今」行く気がない学校でも、秋以降はスケジュールに余裕がなくなるので、今のうちに。
【合同説明会】に参加することで、一度にたくさんの学校の説明を聞くことができます。
私立だけでなく、都立でも合同説明会を開催している学校があります。
参加する場合は、あまり知らない学校を中心に聞くといいと思います。
また長蛇の列ができている学校もさけた方がいいかもしれません。
合同説明会では、共学、男子校、女子校、付属、コース制など、様々なタイプの学校を回り
メリット・デメリットなど、大きな特色をつかむといいと思います。
気になる学校や、人気のある学校は、個別の【学校説明会】に参加しましょう。
実際に足を運んではじめて感じられることもたくさんあると思います。
(学校見学会、施設公開、授業公開(体験)、部活公開(体験)、文化際、体育祭、合唱祭、個別相談会等、様々あります)
都立学校のホームページへのリンク(東京都教育委員会) http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/link-2.html#koko
チェックポイント例
雰囲気  校内の全体的な雰囲気。清潔感・威圧感・開放感等、五感を使って相性をチェック。
先生  授業公開や説明会の他、直接話せる機会があれば積極的に話しかけて、信頼感や安心感を感じるか。
在校生  授業・放課後・部活動・文化祭・体育祭の他、最寄駅や通学路などの様子も見ておく。生き生きした目をしているか。
部活動  希望する部活の有無はもちろん、レベル・活気。全体の加入率。使用する施設・設備の充実度。
施設  体育館、プール、トイレ、図書室、食堂、ラウンジ、中庭、トレーニング室、パソコン室等、自分の気になる施設・設備。
アクセス  交通の便や、通学時間、安全性、バスや電車の混み具合、また定期代も。
制服  自分が着たいと思えるかどうか。いくつか種類があったり、アイテムを組み合わせられる学校も。
行事  文化祭や体育祭の雰囲気、修学旅行の行き先。自主性・積極性等。
(2)  こだわり発見 (3) 絞り込み
確固たる志望校が元々ある場合、その学校を見学し確認すれば問題ないかもしれません。
しかし、秋過ぎに慌てて見学に行き、「良かった」とその高校を志望校にする人も結構います。
実際は1校見学したぐらいでは、自分のこだわりにすら気付けないことが多いように思われます。
情報収集していくなかで、少しずつ自分が高校に何を求めるのかがはっきりしてくるのです。
2校3校と見学していくにつれ、自分のこだわりに少しずつ気付いていけるでしょう。
自分のこだわりに気付けると、自然に志望校も絞られていきます。
すると受験に対する不安感が、責任感に、また高校に対する期待感、学習意欲へと繋がります。
*この過程は、高校選びだけでなく、さまざまなことで重要なことでしょう。
万人にとって「良い高校」というものは存在しません。
自分のこだわりをぜひ、この機会に探ってほしいのです。
こだわりポイント例
評判  先輩、兄弟、両親、先生、地元の人などの評判。
難易度  自分の学力が合っているか、また入学後にどの程度のレベルを維持できるか。
入試制度  推薦制度や、試験教科・配点など、自分の望む選抜制度。
進路  卒業後の進路。
理念  学校が掲げる理念や教育方針(自主性を重んじる、徹底指導等)。
コース  自分が受講したいコースや専科の有無。
アクセス  通学時間や交通の便。
費用  特別奨学制度の有無や、学費、寄付金など、入学後にかかる費用。
雰囲気  生徒や先生、行事、活気など、高校全体の雰囲気。
施設  こだわりの施設の有無、または充実度を重視。
部活動  レベル、実績、信頼のある先輩等、部活動を重視。
制服  着たい制服を重視。
(4) 内申・学力向上
自分のこだわりを見つけられた人は、学力に限らず様々な成長が見込まれます。
したがって、【通いたいと思える学校を見つけだせるかどうか】が、
【受験を自分の成長の糧にできるかどうか】の大きな鍵になってくるのです。
【夢を実現するために自己成長できる人間の育成】当塾の第1の理念です。
目標に向かってひたむきに努力している姿に、人は共感し、また助力を惜しまないでしょう。
そんな生徒の力になれることは、私たち講師、教師にとっても、この上ない喜びなのです。
(5) 三者面談
学校の先生はたくさんの面談を経験してきた、いわば面談のプロです。
信頼できる先生の助言に基づいて受験するなら問題ないのですが、時に
保護者・生徒と先生の間に、受験に対し意識の相違がみられることもあります。
そこで、まず三者面談の目的や、それぞれの立場や思惑を整理していきましょう。
三者の共通目標は言うまでもなく【高校に合格すること】でしょう。
生徒・保護者にとっての高校とはもちろん【希望校】を指します。
しかし、先生の第一の目標は、【クラス全員が高校に合格すること】になります。
私立高校には入試相談(中学校の成績で合否決定)を行う学校が数多くあります。
その相談に向けて、生徒の受験校をリストアップすることが三者面談の大きな目的です。
以上の経緯から、三者面談では入試相談のある高校を勧められることが多々あります。
公立高校が第1希望であっても、ほとんどの生徒が私立学校を受験します。
入試相談では受験する前にほぼ合否が約束されます。
したがってこの三者面談の最大の目的は「安全校を決めること」となるのです。
目的を理解することで、皆安心して受験に望めるよう、心がけたいですね。
さて、私が今まで受けた受験相談には以下のようなものがあります。
「先生が希望校を承諾してくれない」
「行くつもりがないのに私立を受けるよう強く説得してくる」
「三者面談で【受験校は全て決定】と言われて不安」
「たくさん受験したいが煙たがられる」
「私立の単願推薦を受けるよう勧められて迷っている」
三者面談の目的と、先生の思惑を理解できれば、①②③の解決は難しくないでしょう。
①②については、安全校を1つ決めて、伝えましょう。
③は、進路について真剣に考えてほしいが故に出た口実だと思います。
(保護者をよんでの進路相談なので、この機会に決めてしまいたいという気持ちあるかもしれませんが)。
決してそんなことはないので、「迷っている」と素直に伝えておきましょう。
④については、塾も絡んでくるかもしれません。
学習塾のなかには、合格者数の宣伝目的で、1人に5校も6校も受験させる塾があります。
受験生や保護者も、必要ないと感じながらも、お世話になったからと断れないこともあるようです。
先生からしてみれば、そんな都合で、調査書作成等の仕事が増えたり、
出願・試験・発表・手続きの日程等で、気を揉んだりする負担が増えるのは心外でしょう。
お子さんが受験に集中して臨めるよう、お互い思いやって相談してみるといいと思います。
⑤単願推薦については、少し細かくお話したいと思います。
【単願推薦のメリット・デメリット】
多くの私立高校では、入試相談で、事実上入試を終わらせることができます。
しかも、単願推薦は併願推薦より低い基準で合格することができます。
【クラス全員の合格】を考える中学校の先生にとって、単願推薦は
①確実な合格 ②受験校が1つだけ ③早く決まる
と、三拍子そろって実現する、ありがたい制度であるかもしれませんね。
さらに受験生にとっても、単願推薦は非常に魅力的なものでしょう。
受験勉強にプレッシャーを感じていれば、これほど甘美な誘惑は他にありません。
しかし、子供たちにとって高校入学はあくまでスタートに過ぎません。
単願推薦では、早期に合格が決まってしまうため、
一般受験組に比べ、勉強量が足りないことも多いようです。
その意味では、高校入学時から、出遅れてしまうことも珍しくないのです。
受験勉強は、目標に向けて自己鍛錬する貴重な人生経験の機会だと私は考えます。
大学受験や就職活動、また、大人になってからの人間関係でも苦労は「つきもの」ですね。
単願推薦の有無に関わらず、その学校にどうしても進学したいと思える場合は
もちろん、入試相談の制度を利用しても良いと思います。
ただただ甘い誘惑に、安易に飛びついて決めてしまわないよう、注意したいところですね。
(6)  最終調整
願書提出まで、進路については考えることができます。
学校はもちろん、塾でも個別相談を承りますので、どうぞお気軽にご相談ください。
方丈塾 03-5879-8387