方丈便り 第22号 中学3年生 04・10・23(土) 発行者:橋本
「カッコ良く」生きよう
君達はどんな人を「カッコイイ」と思うだろうか。
見た目や性格だけでなく、その人の生き方についてカッコイイと思えるのはどんな人だろう。
歴史上の人物でも、昨今活躍している有名人でも、身近な人でもいい。
あるいは1つ1つ具体的に「どんな人」ということでもかまわない。
「人は皆、損得勘定で行動する」と私は思っている。
ただ、「何が得で何が損であるか」というのは皆違うし、また意識の度合いも人それぞれだ。
カンニングして上がったテストの点数は「得」なのだろうか。
人の物を盗んで自分の物にしたら、それは自分にとって「得」だろうか。
自分にとって「何が得か」。それは自分にとって「何が徳か」ということだ。
(得:道を歩いてお金を拾う @得る Aすることができる Bもうけ)
(徳:登り行く→まっすぐな心、正しい行い @りっぱな人格・品性Aめぐみ Bためになる)
そして、言い換えれば「何がカッコ良いか」ということだ。
自分のカッコ良さの基準を持とう。
周りに流されやすく、それを直したいと思っている人はなおさらしっかりと。
「皆そうだから」とか「誰々がそう言うから」とか「○○で決まってるから」とかではなく
「自分はどう思うのか」をまず考えよう。
もし自分がわからない時は、先にあげた「カッコイイと思う人はどう思うか」考えてみよう。
カッコ良さへの憧れは、そのまま自分の生き方の指針になる。
人前でタバコをふかしたり、お酒を飲んだり。
道端に唾をはいたり、ゴミを捨てたり。
これらの行為は君にとって「カッコイイ」ことかな?
「何をカッコイイと思うのか」その「センス」を今、鍛えよう。
そして自分でカッコ悪いと思うところがあったら(無意識でカッコイイことができないなら)
より強く意識してカッコつけよう。
「徳孤ならず。必ず燐有り。」(徳のある人は孤立することがなく、必ず共鳴する人が出てくる。)
孔子とその弟子たちの言行を記録した「論語」の一節だ。
その「燐」はきっと君にとってかけがえのない存在になるはずだ。
自分の価値観は、センスの良い人を見つけて、どんどん吸収・発展させていこう。
貫くべきこともたくさんあるけれど、現状にあわせて変えていくべきこともまたたくさんある。
大人になったら、自分の根本的な価値観は変えたくてもなかなか変えられない。
今はたくさん失敗する時だ。
自分を変えられるその頭の柔らかさは君たちの特権だ。