方丈便り 第23号  中学3年生 04・11・06(土) 発行者:橋本

 

 日本人初、NBAデビュー

 

田臥勇太選手を知っているだろうか。

現在CMなどでも活躍中の、日本で最も注目されているバスケットプレイヤーだ。

彼は日本人で初めてNBAのベンチ入りを果たし、そして先日3日ついにそのコートに立った。

 

バスケットボールは世界的にはメジャーなスポーツだが、日本での人気は低迷中だと言われる。

事実、NBAの試合も、また国内の試合も、TV中継されることは少なく、

また放映時間も深夜であることが多い。

 

しかし私は日本のバスケット人気が低いとは思っていない。

厳密な数字を知っているわけではないが、競技人口も、ファンの人数も

決して他のメジャースポーツにひけをとっているとは思えないのだ。

 

にも関わらず、いまいち盛り上がりに欠けるのは、マスメディアの扱いが小さいためだろう。

そしてその理由の1つは、世界に通用するスタープレイヤーがいないことが挙げられる。

実際オリンピックにも男子は28年間出場していない。

 

スター選手がいないから人気がでない。人気がないから、取り上げられない。

取り上げられないから盛り上がらない。盛り上がらないから強い選手が育たない。

 

そんな日本のバスケ界の悪循環を一変させてくれるかもしれない選手。

世界最高峰のバスケットリーグに挑戦し、そして見事背番号「1」を勝ち取った

それが田臥勇太選手だ。

 

試合は、田臥選手の所属チーム「フェニックスサンズ」が、「アトランタホークス」に

「92対55」と大量リードで第4クォーターを迎えた場面。

 

観客の大声援を受け、田臥勇太選手が日本人初のNBAデビューを飾った。

1クォーター(10分間)のプレーで、3ポイントシュートを含む7得点、1アシスト。

チームも、「112対82」で白星スタートとなった。

 

ナッシュ選手、バルボザ選手に次ぐ3人目のポイントガードである彼が初戦でいきなり出場、

のみならず活躍することができたのは、やはり同じ日本人として嬉しい。

失敗に終わり数字に残らない、パスやシュートにも十分観客を沸かせるプレーがあった。

彼はまさに「流れを変えることのできる選手」なのだろう。

 

5日に「76ers」戦があったが、残念ながら最後まで田臥選手に出番はなかった。

(試合結果は「108対98」で「サンズ」は現在2連勝)

しかし、残り80試合。また必ず彼の活躍を目にすることができることだろう。

 

 

バスケットに少しでも興味を持っている人ならば、

日本人がNBAで活躍することの難しさを知っているだろう。

 

身長がものを言うバスケで、2m前後の選手と対峙している彼の身長は173cm。

彼もまた、不可能を可能にした人間なのだろう。

そんな人達から私達は何を学べるだろうか。





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