方丈便り 最終号 中学3年生 05・03・26(金) 発行者:橋本
桜の魅力、人の魅力
いよいよ東京でも明日、桜の開花予定だ。
<人生は出会いと思い出の連続です>
まさに桜はこの時期にぴったりの花だろう。
その桜から美しいピンク色を取り出す染色家がいる。
さて、ではその色はどうやって取り出すのだと思うだろうか。
実は花びらからではなく、桜の幹の皮から取るのだという。
桜は、あの淡く強く華やかな色を、木全体で懸命に作っているのだ。
花びらのピンクは、桜が全身で色づいたその一部をほんの突端にだけ現した姿にすぎない。
人も桜も同じだ。
私達が発する言葉は、その人の経験やものの考え方といった、その人自身を背負っている。
そういう意識が持てたとき、
きっと人との接し方が変わるだろう。
自分との向き合い方が変わるだろう。
そしてまた、桜を少し好きになるだろう。
( 参考 大岡 信 「言葉の力」 )
卒業おめでとう。
最終号ということで、何を書くか考えたら、全く言葉がまとまらなかった。
最後に何を伝えたいか。1つに絞ろう。
そう考えた時、やはり「方丈塾は挨拶」だと思った。
人に怪訝な態度をとらせない挨拶。
人間関係を円滑にする挨拶。
人をリラックスさせる挨拶。
人にエネルギーを与える挨拶。
仮に相手が気付いてくれなくても、返してくれなくても、失敗しても、
恥ずかしがらずに自分からすすんで、あいさつができる人間になって欲しい。
その一言が、自分の全てを背負っているのだ。
反対に自分の発した言葉で、人から発せられた言葉で、自分を成長させられる
そんな人間に是非なって欲しい。