☆ 機会を待て だが決して時を待つな ☆


これはドイツの詩人ミュラーの言葉で、私が最も心に刻んでいる言葉の1つです。
何事にも「タイミング」というものがあります。
その「時勢を見極め、今と思ったら最後までやり遂げる力」というのは
何かことを成すためにはたいへん重要なことだと思うのです。

しかし注意しなくてはいけないことがあります。
それは「機会を見極めることと、無駄に時間を費すことは全く違う」というのです。



「坂本龍馬」という人物をご存じの方も多いでしょう。
幕末という激動の時代、薩長同盟の実現や、大政奉還の発案
後に五箇条のご誓文に反映されることとなる船中八策など
彼が明治維新に果たした役割ははかりしれません。
更には今日における商社、亀山社中(後の海援隊)を組織するなど
政治的な活動だけにとどまらず、起業家としての一面もあった人物です。

では龍馬の小さい頃をご存じでしょうか?
一説によると、食事中にはよくご飯をこぼしていたといいます。
また学問にも疎かったようで、少なくとも「出来の良い優等生」ではなかったようです。

そんな龍馬も、18歳になると江戸に剣術修行に出ます。
そして北辰一刀流皆伝を得るにまでに上達します。
しかし世の中が「尊皇だ」「攘夷だ」「倒幕だ」と決起するなか
龍馬はその後10年近くにわたりこれといった行動を起こしませんでした。

一見これは龍馬の空白の時間と思われるかもしれません。
しかし彼はその間に多くの人物に出会い、影響され、考えをめぐらせました。
そしてその間に倒幕の更に先、その後の「日本」を見据える視点を培ったと言えます。
これが龍馬が他の志士達とは何より違った点でしょう。

その後上記のような活躍をするのは、晩年のわずか1,2年です。
27歳の脱藩から考えても33歳で暗殺されるまでの4,5年になります。

ちなみに龍馬の死後、その存在はあまり大きく取り上げられなかったようです。
それが明治天皇の皇后の枕元に立ち、日露戦争における海軍の守護を誓ったと言われ
また近年には司馬遼太郎著作「竜馬がゆく」をはじめ数多くの本が出版され
今日では多くの人が知ることとなりました。

龍馬は歴史に名を残そうとしたわけではないようです。
維新政府の中に政治家として席を置くことすら望みませんでした。
ではなぜこれほど大きなことを成し遂げることができたのでしょうか。

龍馬は新政府のもと、自由に経済活動を行いたかったようです。
海援隊の活動にみられるような事業家としての道を歩みたかったのでしょう。
つまり自分のやりたいことのために世の中を大きく変えてしまったわけです。

坂本龍馬については賛否両論いろいろあるかもしれません。
しかし今なお私達をわくわくさせ、奮い立たせ続けてくれているのは紛れもない事実でしょう



周りに流されることなく焦らずじっくり
今できることをよく考え実行し
ここだと思うところでは全力で動く

坂本龍馬
彼程しっかり理解し実行した人物はいないかもしれません。


何も大げさに考えることはないと思います。
身近なこと、例えば勉強であったり仕事であったり
スポーツでも家事でもなんでもいいと思うのです。

成し遂げたことは例え小さなことでも
その積み重ねが自信となり、更なる成果を産んでくれると思います。

☆ 機会を待て だが決して時を待つな ☆


これからも心に留めて置きたい私の大切な言葉です。




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